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トリノフンダマシ2種  06.7.28

コガネグモ科に属するクモの仲間に 「トリノフンダマシ(鳥の糞騙し)」というクモがいます。
その姿が鳥の糞に見えるものがあることから、その名があるそうです。
熱帯系のクモの仲間であり、日本ではトリノフンダマシ属が約5種知られています。
この内、最も普通に見られるのは、「トリノフンダマシ」で、それほど珍しい種ではないが、一般には目にすることはほとんどない、そうです。

という訳で、舞岡公園で観察できた2種を紹介します。


オオトリノフンダマシ  06.7.22撮影
トリノフンダマシ2種  06.7.28_e0070891_22365094.jpg
全身が淡黄色で、角丸三角形の大きな腹部に2つの円状紋があるクモ。
林の周辺や草原などで見られる。


シロオビトリノフンダマシ  05.7.15撮影
トリノフンダマシ2種  06.7.28_e0070891_22384049.jpg
横に長い楕円形の腹部で、中央に白い帯、その後部に黄褐色の部分がある。ササの葉裏でよく見られます。


どちらも、日中は植物の葉裏などで脚を縮めてじっとしていて、夕方から夜にかけて活動し、大きな円網を張る。写真のように、いずれもつやがあって、濡れた糞に見えますね。

かつて、これは攻撃型擬態であると考えられていました。チョウやハエなどには、鳥の糞に近よって来るものがあります。糞の汁を吸うためです。そこで、糞の姿をしていると、そういった虫が糞と間違えてよって来る、それを捕まえるためである、そういうふうに考えられたのです。

しかし、上述のようにトリノフンダマシは夜行性で、夜に網を張ることが判明したので、攻撃型擬態との説は現在では唱えられてはいない、そうです。
by higirinikki | 2006-07-28 22:50 | 舞岡公園の虫
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